ふちもちとは奄美土産の「変わり種」人気商品!その特徴とは?
こんにちは!奄美大島の魅力をお届けする、奄美物産です。
奄美大島には「ふちもち」という特産品があるのをご存知ですか?
見た目は真っ黒な「変わり種」とも言えるご当地グルメ!今回は「ふちもち」についてご紹介します。
ふちもちは奄美特有のよもぎ餅
ふちもちとは奄美風「よもぎ餅」のこと。
奄美の方言ではよもぎのことを「ふち」と言い、「ふちもち」は「ふちという薬草で味付けした餅」を意味します。
ふちもちは、餅米に奄美特有のミネラルをたっぷり含んだ黒糖とよもぎを練り込んで作られます。
それを「月桃の葉」で包んで蒸しており、そのままの状態で密封して販売されています。
お店によっては水飴やさつまいもを入れていたり、カシャの葉(クマタケランの葉)で包んでいたりするところもあります。
食べ方は簡単で、包んでいる葉を広げて、中身のお餅をそのままいただきます。
葉を広げた瞬間、月桃の葉やカシャの葉(クマタケランの葉)の豊かな緑の香りが鼻を突きぬけ、お餅に含まれる黒糖の甘さとさっぱりとしたよもぎの味の相性も抜群!
見た目が真っ黒なのは「黒糖」が入っているからで、その黒さから黒糖のうまみが十分凝縮されているのが感じられます。
弾力がありもっちりした食感は食べごたえ十分です!
ふちもちは先人たちの知恵が詰まった和菓子餅
奄美大島は手つかずの大自然が残っており、山菜も豊富にあります。
中でも「よもぎ」は万能薬草として地元の人に大事にされています。
よもぎには繊維質やカルシウム、鉄、カリウムだけではなくビタミンなどの健康に欠かせない栄養分が豊富に含まれています。
火傷の傷口にあてたり、病気の時は煎じて飲んだりする人もいたほどで、まさに自然の漢方薬草。
しかし大変苦いので、煎じて飲むのも料理に使って食べるのもあまりおすすめできません。
そこで、自然食品の黒糖を使って甘いヨモギ餅にし、防腐剤代わりに殺菌作用のある月桃の葉(もしくはカシャの葉)を包んで蒸して食べやすくしたのが「ふちもち」というわけです。
先人たちの知恵は本当にすごいですよね!
奄美では昔、旧暦の三月三日には磯遊びをしたり、ふちもちを食べたりする習慣がありました。
このように、昔から奄美の生活や文化に根付いてきたことも、「ふちもち」が地元の人々に愛されるようになった理由なのですね。
ふちもちを作るには?簡単レシピやマメ知識をご紹介
昔は奄美の庶民の定番のおやつとして家庭で手作りすることも多かった「ふちもち」ですが、最近ではよもぎの葉の減少もあり、手作りする家庭も少なくなりました。
そんな奄美特有のよもぎ餅「ふちもち」のレシピや美味しく食べるための豆知識をご紹介!
再現してみたい方はぜひ、試しに作ってみて下さいね。
材料(約3個分)
・水(よもぎ茹で用1ℓ、餅米粉用適量)
・よもぎ・・・100g
・ソーダ(食用重曹)・・・3g(水1ℓの場合)
・餅米粉・・・100g
・黒砂糖粉・・・100g
・さつまいも・・・10g
・月桃の葉またはカシャの葉(クマタケランの葉)・・・約3枚
作り方
① 鍋に水1ℓを入れ沸騰させたらソーダを入れ、中火でよもぎを2~3分茹でたら水にさらしてアクを抜く。
② 水気を切り、すり鉢等ですりおろす。(またはミキサーで細かくしておく)
③ 餅米粉は水を少しずつ加えて全体になじませ、さつまいもを茹でて皮を剥き、つぶしたものを加える。
④ ③に②のよもぎを加えて、よくこね練り合わせる
⑤ ほどよい硬さになったら丸め、月桃の葉の裏に乗せて包む
⑥ 間隔をおいて1つずつ並べ、約30分~1時間蒸す。(大きさにより加減)
食べるときにカットする場合は、水で濡らした包丁を使うと切りやすくて良いですよ。
冷えたら固くなってしまいますので、その場合はレンジで少し温めるとまたやわらかくなって美味しくなります。
月桃の葉やカシャの葉(クマタケランの葉)特有な香りが苦手な方もいるようなので、そんな方にはお餅に直接「きな粉」や「きな粉+シナモン」をかけて食べる方法もおすすめです!
ふちもちの秘密はよもぎにあり!長寿の元気の源
奄美の「ふちもち」には、健康に欠かせない栄養分が豊富なよもぎと黒糖が含まれています。
昔の人はほとんど手作りをしていましたが、最近ではよもぎの葉の減少もあり、家庭で手作りする様子はあまり見かけなくなりました。
よもぎをおいしくいただける「ふちもち」は、今でもご年配の方を中心に地元に愛される餅菓子です。
よもぎのチカラが長寿の元気の源なのかもしれません。
お取り寄せもありますので、奄美風よもぎ餅「ふちもち」をぜひ食べてみて下さいね!